
開店祝いや就任祝いなど、お祝い事のシンボルとして贈られる胡蝶蘭。
長く美しい花を楽しませてくれますが、数ヶ月経って花がすべて落ちてしまうと、「この後はどうすればいいのだろう」「もう枯れてしまったから処分するしかないのかな」と悩む方も多いのではないでしょうか。
実は胡蝶蘭は非常に生命力が強い植物であり、適切なお手入れをすれば「二度咲き(再開花)」を楽しめる可能性があります。一度花が終わっても、再び美しい花を咲かせてくれるたくましさも、胡蝶蘭が贈り物として長く愛される理由の一つです。もの悲しさではなく、楽しみや「想い」そのものを届けられるお花です。
この記事では、胡蝶蘭を二度咲き(再開花)させるための条件や育て方、基本的なお手入れの流れ、注意点についてわかりやすく解説します。
素敵な胡蝶蘭を受け取ったあなたは、胡蝶蘭の様子をよく観察し、二度咲きに挑戦してみてもよいですね。
胡蝶蘭は二度咲き(再開花)するのか

結論から言うと、胡蝶蘭は二度咲き(再開花)させることが可能です。胡蝶蘭は多年草という植物に分類され、寿命が長く、環境さえ合えば何度でも花を咲かせる性質を持っています。
お祝いに贈られる胡蝶蘭は、生産者の手によって最高の状態で出荷されます。そのため、花がすべて落ちて茎だけになったとしても、根や葉が元気であれば植物としてはまだ十分に生きています。
「花が落ちた=枯れた」わけではないため、縁起が悪いと心配する必要はありません。
贈る側にとっても、相手の元で生き続け、再び花を咲かせるかもしれない胡蝶蘭は、お祝いの想いを長く伝えてくれる素晴らしい贈り物といえます。
二度咲きしやすい胡蝶蘭の条件

すべての胡蝶蘭が必ず二度咲きするわけではなく、再開花を成功させるにはいくつかの条件があります。まずは二度咲きする胡蝶蘭の条件を学びましょう。
もっとも重要なのは「株(葉と根)が健康であること」です。
葉が肉厚でツヤがあり、緑色を保っているか確認しましょう。葉が黄色くしわしわになっていたり、根が黒く腐っていたりする場合は、株の体力が落ちているため二度咲きは難しくなります。
またビジネスシーンでよく使われる大輪の胡蝶蘭よりも、少し小ぶりな「ミディ胡蝶蘭」の方が、株にかかる負担が少ないため二度咲きしやすい傾向があります。
個人ギフトとして贈られたミディサイズの胡蝶蘭をお持ちの方は、ぜひ再開花にチャレンジしてみてはいかがでしょうか。
再開花までの基本的な流れ

胡蝶蘭の二度咲きを目指すためのステップは、決して複雑ではありません。
最初のステップは「茎を切る」ことです。花がすべて落ちた後、下から数えて2〜3節目の少し上の位置で、消毒した清潔なハサミを使って茎を斜めにカットします。こうすることで切った節のすぐ下から新しい芽(花芽)が伸びてきやすくなります。
節から花芽が伸びるケースもあれば、新たに株から花芽を伸ばして開花するケースもあります。
次に胡蝶蘭にとって快適な環境を整えます。直射日光を避けた、レースのカーテン越しの柔らかい光が当たる風通しの良い室内に置きましょう。
水やりは「植え込み材が完全に乾いてから」という基本を守り、気長に管理を続けます。元気に長く咲いて欲しいからと、胡蝶蘭にお水をあげすぎてしまうのはいけません。
環境がよければ、胡蝶蘭の場合は数ヶ月から半年ほどで新しい芽が伸び、再び花を咲かせてくれます。
二度咲きを目指す際の注意点

二度咲きを目指す過程で特に注意すべきは、「水の与えすぎ」と「温度管理」です。
花を咲かせたい一心で毎日水を与えてしまうと、根腐れを起こして完全に枯れてしまいます。水やりは必ず鉢の中が完全に乾いてから行い、少し乾燥気味に育てるのが成功の秘訣です。
また胡蝶蘭は熱帯原産の植物であるため、寒さが非常に苦手です。冬場は最低でも15度以上の室温を保てる場所に置き、窓際などの冷気が直接当たる場所は避けましょう。
さらに切った直後の株は体力を消耗しているため、肥料は必要ありません。新しい芽や葉がしっかりと伸びてきてから、規定より薄めた液体肥料を与える程度で十分です。
咲かなくても問題ない理由

ここまで二度咲きの方法をご紹介しましたが、もし挑戦して花が咲かなかったとしても、決して気に病む必要はありません。
胡蝶蘭は、最初のお祝いで満開の花を咲かせるために、すでに多くのエネルギーを使い果たしています。そのためプロの環境ではないオフィスや一般家庭で再開花させるのは、少しハードルが高いのも事実です。
「咲かせられなかったから申し訳ない」と負担に感じることはなく、最初の数ヶ月間、美しい花を楽しめたのであれば、そのお花は十分に役割を果たしてくれたといえます。
手入れや処分の仕方に迷った場合は、無理に育てようとせず、生花店の引き取りサービスなどを利用して手放すのも、決してマナー違反や失礼にはあたりません。
大切な胡蝶蘭の思いの受け取り方は人それぞれですので、あなたにとってもっともよい選択をしてくださいね。
まとめ
「花が終わってしまった胡蝶蘭、このまま処分するのはもったいないかも……」
そんな風に相手からの贈り物を大切に思う気持ちがあれば、二度咲きに挑戦してみるのも素敵な経験になるはずです。たとえ咲かなくても、丁寧に向き合った時間は決して無駄にはなりません。

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